「ご相談をご希望の方は、お問い合わせフォームからご連絡ください」

個人事業主やフリーランスのWebサイトでは、こうした受付方法をよく見かけます。

問い合わせが入ったらメールを返信して、

「○日の午後はいかがでしょうか」

「その日は難しいので、△日なら大丈夫です」

「では△日の14時でお願いします」

と何度かやり取りして日時を決める。

相談や打ち合わせの件数がそれほど多くなければ、わざわざ予約システムを導入するほどでもない。そう考えるのも自然です。

ですが、普段からGoogleカレンダーで自分の予定を管理しているなら、この日程調整はもっと簡単にできるかもしれません。

Googleカレンダーの「空いている時間」だけを、そのまま予約してもらえばいいからです。

Googleカレンダーには、すでに「空き時間」がある

たとえば、普段のGoogleカレンダーがこんな状態だったとします。

  1. 9:00 ミーティング
  2. 10:00 空き
  3. 11:00 空き
  4. 12:00 昼食
  5. 13:00 顧客訪問
  6. 14:00 空き
  7. 15:00 空き
  8. 16:00 外出

この人が「60分のオンライン相談」を受け付けたいとします。

予約システムを別に用意するなら、そこで予約可能な曜日や時間を設定することになります。

ですが、本当に知りたいのは「何曜日の何時を予約枠にするか」ではありません。

実際に自分が空いているのはいつかです。

その情報なら、すでにGoogleカレンダーの中にあります。

  1. 10時は空いている
  2. 11時も空いている
  3. 13時は予定がある
  4. 14時は空いている

だったら、空いている時間だけ相手に見せて、その中から選んでもらえばいい。

Googleカレンダーには、それを実現する「予約スケジュール」という機能があります。

空いている時間だけ、予約してもらう

Googleカレンダーで予約スケジュールを設定すると、予約用のページを作成できます。

予約を希望する人は、そのページを開いて予約可能な日時を選びます。

ポイントは、Googleカレンダーにすでに予定が入っている時間を避けて、予約を受け付けられることです。

つまり、

普段の予定をGoogleカレンダーに入れる

予定のない時間だけ予約を受け付ける

予約が入る

その時間もGoogleカレンダーの予定になる

という流れを作れます。

たとえば普段は9時から17時まで予約を受け付ける設定にしていても、13時に自分の予定が入っていれば、その時間には予約を入れられません。

逆に予定がなければ、予約可能な時間として表示されます。

自分で「今週はこの枠を閉じて、この枠を開けて……」と予約枠を管理する必要がありません。

いつも通りGoogleカレンダーで自分の予定を管理することが、そのまま予約枠の管理にもなります。

メールでの日程調整も減らせる

この仕組みが便利なのは、店舗やサロンのように日常的に予約を受け付けている人だけではありません。

むしろ、

「ときどき相談を受ける」

「問い合わせがあったときだけ面談する」

「初回相談だけ予約制にしたい」

という人にも向いています。

これまでは、

問い合わせ

メールで候補日を送る

相手から返信

再調整

日時決定

Googleカレンダーに登録

としていたものを、

「予約者」が予約ページを開いて空いている日時から選ぶ

予約確定

Googleカレンダーに登録

とできます。

Webサイトの「相談する」ボタンから予約ページへリンクしてもいいですし、問い合わせがあった人に予約ページのURLを送るだけでも構いません。

予約システムを導入するほどではないが、日程調整のメールは面倒。

そんな人には、ちょうどいい使い方かもしれません。

「予約の仕事」をしていなくても使える

予約システムというと、美容室、サロン、スクール、クリニックなどを想像しがちです。

しかし、もう少し広く考えてみることができます。

コンサルタントがオンライン相談を受ける。

士業が個別相談を受ける。

講師が受講者との面談をする。

フリーランスが顧客との打ち合わせ時間を確保する。

Web制作者が制作前の相談を受ける。

これらは「予約サービス」を提供しているという感覚はあまりないかもしれません。

しかし、やっていることは同じです。

相手に自分の時間を確保してもらっています。

そう考えると、予約の仕組みが役立つ仕事は意外と多くあります。

新しい予約システムを管理する仕事を増やさない

予約受付を効率化しようとすると、「どの予約システムを導入しようか」と考えがちです。

もちろん、専用の予約システムにはさまざまな機能があります。

一方で、新しいシステムを導入すれば、新しく管理するものも一つ増えます。

  1. 普段の予定はGoogleカレンダー
  2. 予約枠は予約システム
  3. 顧客との連絡はメールやLINE

こうして便利なツールを追加するたびに、管理する場所が増えてしまうこともあります。

もし普段からGoogleカレンダーを使っているのであれば、「予約システムを追加する」のではなく、「今使っているカレンダーを予約受付にも使う」という考え方もできます。

これは機能が多いわけではありません。

むしろ、機能を増やさないことに意味があります。

もちろん、Googleカレンダーだけでは足りない場合もある

Googleカレンダーの予約スケジュールが、すべての予約業務に適しているわけではありません。

複数のスタッフから担当者を選んでもらいたい。

複数の設備や部屋を管理したい。

たくさんのメニューやコースがある。

顧客情報を蓄積して管理したい。

回数券やクーポン、POS、決済などと連携したい。

こうした要件があるなら、専用の予約システムを使った方が便利でしょう。

Googleカレンダーの予約スケジュールにも、Googleアカウントや契約プランによって利用できる機能に違いがあります。

「予約システムよりGoogleカレンダーの方がいい」という話ではありません。

自分の予約受付にどこまでの仕組みが必要なのか、ということです。

予約システムを探す前に、今使っているものを見てみる

相談や面談の受付をもう少し楽にしたい。

そう思ったとき、すぐに予約システムを探す必要はないかもしれません。

まず、「自分は今、何で予定を管理しているだろう?」と考えてみる。

普段からGoogleカレンダーを使っているなら、そこにはすでに「予定がある時間」と「空いている時間」が記録されています。

そして、誰かに予約してもらいたいのは、その「空いている時間」です。

新しい仕組みを一つ増やさなくても、すでに使っているものの使い方を少し変えるだけで解決できることがあります。

予約管理を考えるときも、必要なのは高機能なシステムとは限りません。

自分の仕事にとって、一番無理なく続けられる仕組みは何か。

そこから考えてみてもいいのではないでしょうか。