Webから予約を受け付けたいと思ったとき、いまは多くの予約システムから気に入ったものを選ぶことができます。
月額無料で利用できるサービスも少なくありません。
予約ページを作り、空いている日時を表示して、お客様から予約を受け付ける。小規模な事業であれば、無料プランでも十分使えるサービスがあります。
それなら、新しく予約システムを作る必要などないようにも思えます。
それでもbizstandでは、新しい予約システムを作ることにしました。
きっかけになったのは、無料の予約システムを実際に使おうとすると感じる、いくつかの「あと少し」でした。
どのサービスにも、少しずつ希望に届かないところがある
無料で使える予約システムを比較してみると、それぞれに特徴があります。
あるサービスは予約画面が使いやすい。
別のサービスは管理機能が充実している。
また別のサービスは、設定が簡単ですぐに使い始められる。
どれもよくできています。
ところが、自分が必要としている条件を並べてみると、なかなかすべてが揃いません。
たとえば、
- 無料プランでは広告が表示される
- 予約前のリマインドメールを送れない
- お客様へ送られる通知メールを自由に編集できない
- 管理画面が複雑で、日々の予約確認には少し使いにくい
- Googleカレンダーと連携できない
といった具合です。
もちろん、すべての予約システムにこれらの制限があるわけではありません。
問題は、「こちらではできるけれど、あちらはできない」ということが少しずつ積み重なることでした。
一つひとつは小さな違いです。
しかし、実際の業務に合わせて考えていくと、その小さな違いが意外と気になります。
有料プランにすれば解決できる。でも……
多くの場合、こうした制限の一部は有料プランに変更することで解消できます。
予約システムを事業の中心で使うのであれば、有料サービスを利用することは合理的な選択です。充実した機能やサポートが必要な事業者にとっては、むしろそのほうが適しています。
一方で、小規模な事業者が必要としているものは、必ずしも多機能な予約管理システムとは限りません。
予約を受け付けたい。
空いている日時をお客様に見せたい。
予約が入ったら通知してほしい。
予約前にはリマインドを送りたい。
普段使っているカレンダーにも予定を反映したい。
必要なのはそのくらいなのに、そのために毎月固定費が発生する。
一度だけなら大きな金額ではなくても、予約システムを使い続ける限り、利用料も払い続けることになります。
そこで、一つの疑問が生まれました。
必要な機能だけを備えた予約システムを、月額のシステム利用料なしで使えるようにできないだろうか。
これが、今回の予約システム開発の出発点です。
「無料サービスを探す」から「必要な仕組みを作る」へ
最初から独自の予約システムを作ろうと考えていたわけではありません。
できれば既存のサービスを使うほうが簡単です。
すでに完成されたサービスを利用できるのであれば、それに越したことはありません。
しかし、サービスを比較して、
「この機能があればこちらを選べるのに」
「この制限さえなければ十分なのに」
ということを繰り返しているうちに、考え方を変えることにしました。
必要としているものが明確なのであれば、その条件に合わせて仕組みを作ればよいのではないか。
そこでbizstandでは、必要な機能を整理するところから予約システムそのものを設計することにしました。
目指したのは、既存の予約システムよりも多機能なシステムではありません。
実際に必要になる機能をきちんと備えながら、月額のシステム利用料を必要としないこと。
その条件を優先しています。
月額利用料をなくすために
月額利用料をなくすためには、仕組みそのものも一般的な予約サービスとは変える必要があります。
bizstandが予約データを預かり、自社のサーバー上でサービスを提供し続ければ、当然ながらサーバーの維持や保守が必要になります。
それでは、結局「使い続けるために料金を払い続けるサービス」になってしまいます。
そこで今回のシステムでは、Googleが提供しているサービスを基盤として、導入する事業者自身のGoogle環境で動作する構成を採用しました。
Googleサービスを利用し、予約受付の仕組みそのものを事業者側の環境に構築します。
そのため、bizstandのサーバーを利用し続けることを前提としていません。
「無料の予約サービスを利用する」のではなく、自分の環境に、自分の予約受付の仕組みを持つ。
そんな形を目指しています。
ただ「月額無料」にするだけではない
もちろん、料金がかからなければ使いやすい予約システムになるわけではありません。
予約するお客様にとって分かりやすいこと。
そして、予約を受け付ける事業者にとっても、日々の管理が負担にならないこと。
この二つは、今回のシステムを設計するうえでも重視しました。
特に、「予約システムを導入した結果、新しい管理作業が増える」という状態にはしたくありませんでした。
この点については、機能を増やすこととは少し違う考え方で設計しています。
その話は、また別の記事で詳しく紹介したいと思います。
bizstandでは現在、この予約システムを実際のサービスとして提供できるよう準備を進めています。
「無料では少し足りない。でも、高機能な有料サービスまでは必要ない。」
その間にある選択肢を作ることが、今回の開発の目的です。