「お友だちを紹介してくれたら500円OFF」
「紹介された方にも特典をプレゼント」
店舗では昔から、こうした紹介制度が行われてきました。
その代表的な手法の一つが、紙の紹介カードです。
既存のお客様に紹介カードを渡し、友人や家族へ渡してもらう。紹介された人がそのカードを持って来店すれば、紹介特典を適用する。
シンプルで、分かりやすい仕組みです。
一方で、実際の紹介が成立するまでには、
店舗がカードを渡す → お客様がカードを持っておく → 紹介したい相手に渡す → 紹介された人がカードを持って来店する
という、いくつかの行動が必要になります。
では、紹介制度を用意するだけで、本当に紹介は増えるのでしょうか。
「紹介したい」と「実際に紹介する」の間
気に入ったお店について、家族や友人との会話で、
「ここ、よかったよ」
と話すことは珍しくありません。
ところが、そこから実際の紹介につなげようとすると、少しだけ話が変わります。
紹介カードをもらっていたけれど、どこに置いたか分からない。
今度会ったときに渡そうと思って、そのまま忘れてしまう。
カードが手元になければ、お店の名前やURLを自分で調べて送ることになる。
紹介された人も、受け取ったカードを来店するときまで持っておく必要があります。
どれも大きな負担ではありません。
それでも、小さな手間がいくつも重なることで、「紹介しよう」と思った気持ちが、そのまま行動にならないことはありそうです。
特典を大きくする前に、行動を簡単にする
紹介を増やそうとすると、まず考えやすいのは特典です。
500円OFFを1,000円OFFにする。
紹介者にも、紹介された人にも特典を付ける。
もちろん、特典は紹介制度を考えるうえで重要な要素です。
一方で、もう一つ考えておきたいのが、
「紹介するという行動そのものが、簡単になっているか」
ということです。
紹介したいと思ったときに、その場ですぐ送れる。
紹介された人も、複雑な手続きをせずに特典を受け取れる。
来店したときも、紹介者の名前を説明する必要がない。
特典の大きさだけではなく、こうした「行動までの距離」を短くすることも、紹介制度の設計では重要なのではないでしょうか。
紹介する人は、送るだけ
この考えから、bizstandではLINE公式アカウントに追加して利用できる紹介促進システムをつくりました。
紹介する人は、LINE公式アカウントから「友だちを紹介する」画面を開き、紹介したい相手へ送るだけ。
紹介された人は、届いた紹介URLを開いて特典を取得し、利用するときにQRコードを店舗で提示します。
店舗はQRコードを読み取り、内容を確認して特典を適用します。
そして紹介が成立すると、紹介した人にも特典が自動で発行され、LINEで自動通知されます。
紹介する人、紹介された人、店舗。
それぞれが行うことを、できるだけ単純にしました。

店舗の仕事も増やさない
紹介制度では、お客様側だけでなく店舗側の運用も考える必要があります。
- どなたからの紹介なのか
- その方には紹介特典を付けましたか
- このお客様は以前にも紹介特典を使っていないか
紹介件数が少ないうちは、人が覚えたりメモしたりすることでも対応できるかもしれません。
しかし紹介が増えるほど、その管理も仕事になります。
紹介を増やすためにつくった制度によって、店舗の仕事まで増えてしまえば、続けることが負担になってしまいます。
そのため、紹介チケットの発行、紹介された人との紐付け、店舗での利用確認、紹介成立後の紹介者特典の発行までを、一つの流れとして管理するようにしました。
店舗が毎回「誰が誰を紹介したのか」を追いかけなくても、紹介の流れが成立します。
紹介制度の目的は、紹介を管理することではない
紹介制度をつくると、どうしても「紹介コードをどう管理するか」「特典をどう管理するか」といった仕組みの話が中心になりがちです。
しかし、本来の目的は管理することではありません。
お客様が誰かに、
「このお店、よかったよ」
と思ったとき。
その気持ちを、実際の紹介という行動につなげることです。
そのためには、魅力的な特典を考えるだけでなく、
紹介したいと思った瞬間に、簡単に紹介できること。
そこまで含めて紹介制度を設計する必要があるのではないでしょうか。
紹介を増やすために必要なのは、特典を増やすことだけではなく、紹介までの小さな面倒を減らすことなのかもしれません。
